2015年 熊本市
築30年近い鉄筋コンクリート造マンションの1室（約60㎡）のリニューアル工事です。 最近では1世帯当たりの床面積が100㎡以上というマンションも珍しくないので、昔の物件はどうしても室内が手狭に感じてしまいます。そこで今回は限られたコンクリートBOXの中に、明るく広がり感がある空間を創出することにしました。 一般的なマンションでは、部屋のところどころに大きな柱や梁があるはずです。この無骨なでっぱりを消すことができたら、狭い室内をもっと軽やかで広がり感のある空間へと変化させることができるのではないか？ そこで大きな柱は取り付く壁の位置や造作家具で、天井から出っ張る梁はカガミと間接照明で「視界から消す」ことにしました。鏡による「虚像」と建築的に操作した「実像」が連続した結果、水平方向に広がるのびやかな空間が実現しました。