2016年4月の熊本地震により被災(半壊)しましたが、復旧工事は2017年2月に着手し8月に部分オープン、9月にフルオープンを迎えることができました。町屋が連なっているエリアなので、解体・復旧工事にほぼ重機が使えません。ただでさえ災害復旧で職人不足の時期に、工事のほとんどが手作業という厳しい環境での工事です。地震により土壁が浮いた部分は全て撤去し、傾いた建物の建て起こしを行いました。ただ完全に建物傾斜を戻すことはできませんので、これ以上変形をしないよう「板倉工法」や格子壁、耐震リング等で耐力を保持できるよう考えています。原則として今回の工事で使用した木材に着色はしていません。140年前の古材と新材の色の対比も内部空間に面白い効果を与えています。