共同住宅+事務所の複合用途建築物です。賃貸住宅は全4世帯で1階に3戸、2階に1戸。2階の住宅以外の部分は、介護事業を展開している「有限会社ライフケア」の総合事務所になります。ライフケアの事業所は複数あり事務所機能も分散していましたが、今回それを1か所にまとめることになりました。職員どうしの「顔の見える化」で、社員の連帯感やモチベーションUPにも繋がることでしょう。建物は木造ですが、事務所部分は柱をなくしてデスクレイアウトが自由にできるよう、一部に鉄骨梁を使い広々した空間を確保しました。パソコンの配線は床下で自由に組めるようにOAフロアー(2重床)とし、その下にはALC板という軽めのコンクリート板を敷き込んでいます。これは事務所の足音などが1階に響かないよう遮音を目的としたものです。住宅部分はどなたでも入居できますが、隣でライフケアのデイサービス事業も展開しているので、高齢者入居を意識したバリアフリー仕様になっています。とくにトイレについては出入口を2か所設け、洗面脱衣と寝室どちらからでも出入り可能。車椅子使用の場合は洗面脱衣側の引違い戸を取り外し、洗面脱衣とトイレが広い1室空間となるよう計画しました。建設場所は数年前に設計した「FLOWER SHOP FLEUR」と対峙する位置関係ですので、外観は狛犬のように並んで調和するよう配慮しています。