今回のクライアントは3階建ての住まいをご希望でした。お話を伺い事業規模や予算を考えると、木造3階建てのコンパクトながら「広がりのある住まい」を目指すことに! 具体的には建物の中央に、ガラスの筒で囲われた透明性の高いスケルトン階段を設けるという手法です。これによって以下4つの機能を期待できると考えました。
・各室がガラスの階段室を囲む構成なので、どこにいても家族どうしが緩やかに「繋がる」住まい。
・日中の日差しの方向が変化しても光はシャフトを透過し、建物全体がひとつの部屋のように安定した採光を得られる。光が「抜ける」住まい。
・シャフトは屋根面から越屋根として立ち上がる自然の換気塔とし、外気を取り入れ屋内の熱気を逃がす、風を「通す」住まい。
・家族が在宅している夜には、ガラスシャフトが1階から3階までを貫く大きな行灯となり、周りの家族空間をやさしく照らし出す「輝く」住まい。
またシャフトにはカーテンを取付けることで、各室からの視界を「整える」ことができるよう工夫しています。